選出誘導のススメ
おはようございます。ともちんです。
今回は私がシングルレートにおいて構築を組む際によく意識している「選出誘導」について書いていきたいと思います。
私の主観が多分に含まれているため、拙いですが参考程度に読み流していただければ幸いです。
↑サムネ用
以下常態
☆選出誘導の概要と目的☆
シングルバトルは6体で組んだパーティから3体を選出して戦う。
この組み合わせは高校数学の組み合わせの公式を用いれば₆C₃=20通り、更にそれぞれ先発の選び方が3通りあるので全部で20×3=60通りの出し方があることになる(計算が間違っていたら申し訳ない。)
そして相手も当然同じ条件であるので、同じく60通りの選び方がある。つまり相手の出し方まで考えると、6匹のポケモンで組まれたPTが2つ、すなわち計12匹のポケモンから実際に対戦で出されるポケモン6体が並ぶ組み合わせは(先発の並びも考慮すると)全部で60×60=3600通りも存在する。正直頭が痛くなる数字だ。
実際はどんな人でも相手の選出と自分の選出を区別して考える場合がほとんどだと思うので、考える組み合わせは60+60=120通りと言う方が実戦に近い考え方にはなっていると思うが、いずれにせよわれわれトレーナーは選出を決める時点でこれだけの数の選出を考えなければいけないことになる。
当然、この数の組み合わせを考えることはいくらベテランのトレーナーでも容易ではない。ましてポケモン初級者となればなおさらだ。
私自身頭が悪い人間なので、参考までに具体的な数字を挙げてみたもののこんなに考えないと勝てないゲームならもうとっくに辞めていると思う()
だが実際はそこまで多くのことを考える場面は少ない。ポケモン同士にはタイプをはじめとした相性というものが存在し、「AがいるPTにBは出てこないだろう」という風にある程度予測することができる。もう少しかみ砕いて言えば「このポケモンは刺さってないから出せないな」という風に考えて大体3~4体程度には頑張れば絞れる。そう考えると現実に考慮しなければいけない組み合わせは多く見積もっても30通り程度だろう。
それでも決して少ない数字ではない。そして注意しなければならないのは前述した相手の選出考察というものはあくまでプレイヤーの勝手な予測であり、現実は全く違う選出をしてくる可能性があるということである。
これは相手の型や構築の意図、更には性格やレート帯など数え切れないほどの要因から変化するものであり、要は結局不確定要素でしかないということを考慮しなければならない。
このように選出の組み合わせは膨大、しかもその要因の大部分は不確定要素というのがポケモンバトルの実態である。
そこで私は「選出誘導」を行うことで、この不確定要素を少しでも取り除こうというのが、本記事の概要である。
前置きが長くなってしまったが、以下にその具体的な方法を示す。
☆選出誘導の方法☆
一口に選出誘導と言ってもその方法は多種多様なので、私が実際に行ったやり方を大きく3種類示す。参考として私が過去にレート2000を達成した構築をあげて説明するため、よければそちらも目を通していただけるとよりわかりやすいだろう(遠回しな宣伝)
①自分がとれる選択肢を減らす
そもそも60通りも考えるからいけないのだ。自分が取り得る選択肢が片手で数えられる程度しかなければ考えるのはグッと楽になる。選出誘導とは決して相手に対してするものだけではない。時には自分を見つめ直すことも重要だ。
これを極限まで追求したのがいわゆるギミックパだ。ギミックパの特徴は相手に対策を出させなければ勝てる、出させられれば負けるという条件勝負に持ち込むことができることだ。
S12で使用した猫の手胞子PTもその一つ。この構築は選出の方法が2通りしかないため、どちらを通すのが適切か判断するのが容易である。
またギミックパではないがS14で使用したPTではオニゴーリを通すということを第一に置いているため、これも選出画面で考えるべきことは少ない。
この方法をとるメリットは
・やりたいことがはっきりしているため構築の軸がブレにくい。
・有利不利がはっきりするため勝てた理由、負けた理由がわかりやすい。
などが挙げられる。
②相手がとれる選択肢を減らす
これが本来の選出誘導であるが、相手が使えるポケモンを1体制限するだけでも試合の流れは大幅に予測しやすくなる。
のようにたった1体で相手の選出に強力な圧力をかけられるものもいれば、
やのように他のポケモンと組み合わせることでより圧力をかけられるケースもある。なるべくメジャーでわかりやすい並びを見せられるよう工夫するとよい。
S15ではフーディンとオニゴーリを組み合わせることで相手に害悪展開を意識させ、地面タイプや害悪対策の汎用性の低いポケモンを初手のメガオニゴーリと対面させて数的有利をとるという構築を使用していた。
前者の1体で圧力をかけられるポケモンを他のポケモンで更に意識させるという手法だ。
この方法をとるメリットは
・相手の知識の豊富さを逆手に取ることができる。
・特定のポケモンに対するメタを貼ることが容易である。
などが挙げられる。
③相手の意表を突くポケモンを使用する
前の二つに比べると抽象的な説明になってしまうのだが、これも選出誘導の1種である。①②と組み合わせて使うことでより大きな効果を発揮する。
特に本来不利な相手を突破できるような型にすればなおよい。ただどうしても汎用性を損なう可能性がある点は十分に注意すべし。
以上3つの方法をあげたが、実際はこれらを複数組み合わせて使用する場合がある、というよりその方がより効果を高められるためよい。
☆まとめ☆
今回は「ポケモンバトルにおける膨大な選択肢をなるべく減らす」という観点から構築の組み方をいくつか提示した。
もちろんなるべく選択肢を増やして柔軟に対処できるようにする、ということは素晴らしいことだし、そうすることが本来理想である。しかし、選択肢を増やしたことで混乱してしまい中途半端になることはよくない。私の周りにもそうして自滅の道を辿るトレーナーは少なくない。
選択肢を増やすこと、減らすことはどちらにも多くのメリット、デメリットがあり、どちらが合ってるかは人によっても大きく異なるだろう。本記事が各々がどちらの方法に合っているか、ということを見つけ出すきっかけにでもなってくれれば幸いである。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。